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チップ文化
外国のチップ相場とは?日本でチップを渡す場合は?
2021.7.12


チップを渡す文化
日常のさりげないサービスへの対価、そしてお礼の気持ちを込めてチップを渡す。そんなチップ文化が日常となっている国も多くあります。
チップが習慣となっている国を訪れた際、どれくらいのチップを渡せば良いのでしょうか?それぞれの国ごとのチップ相場を見ていきましょう。
外国でチップを渡すシーンについて
- レストランで料理や飲み物を提供してもらったとき
- タクシーを利用したとき
- ホテル宿泊時のベルボーイやハウスキーピング、ルームサービス
- バーでドリンクを頼んだとき
- ツアーガイドを利用したとき
チップを渡すシーンとしては、以上が一般的です。中には、トイレを利用した時にもチップを支払う国もあります。
諸外国のチップ相場とは?
アメリカ圏
アメリカ圏は、チップが日常となっている国です。日常生活のさまざまな場面でチップが渡されています。その中でも以下のチップ相場が一般的です。
- 「レストラン」代金の15~20%(ビュッフェでは10~20%)
- 「バー」1ドリンクにつき1ドル
- 「タクシー」代金の15%~20%
- 「ツアーのガイド」代金の10%
- 「エステやネイル美容サロン」代金の20%
- 「ホテルのベルボーイやハウスキーピング」サービス内容により1ドル~5ドル
ヨーロッパ圏
ヨーロッパ圏では、チップ文化が国によって違います。
イギリス
チップを渡すシーンはアメリカとほぼ同じです。ただし、アメリカのチップはスタッフの給与にあたりますが、イギリスのチップは心付けとしての意味合いが強くなります。チップ相場も、アメリカより少し低い場面も多いようです。
フランス・ドイツ
フランスやドイツでは、チップにあたる金額がサービス料として含まれているパターンがほとんど。でも、お礼の意味でチップを渡す習慣は、日本よりもはるかに浸透しています。お礼としてチップを渡す場合、代金の5~10%を目安にすると良いでしょう。
イタリア・スペイン
イタリアやスペインでは、チップの習慣がそれほど強くありません。ただし、フォーマルな飲食店でサービスのお礼として支払う場合は、代金の5%~10%程度が目安とされます。
中東
ドバイなどの中東圏では、もともとチップ文化はありません。しかし、外国人労働者の定着からも、チップを渡すシーンが多くなっているようです。サービスへのお礼として渡す場合、他国の目安と同じく利用代金の10%程度が一般的とされます。
アジア圏
韓国や中国などのアジア圏では、生活の中にチップの習慣はありません。つまり、現在の日本と同じ考え方です。しかし、場面によってはお礼としてチップを渡す場合もあります。心のこもったサービスに「お礼をしたい」と考えるのは万国共通のようです。
日本でもチップを渡すシーンがある

日本にいると身近に感じられないチップ文化。でも、日本にもチップを渡すシーンはあるのです。
日本でのチップの意味
アメリカのチップは、スタッフの給与としての意味合いが強くなっています。サービスに対する報酬としてチップを受け取る訳です。
日本では、サービスに対価を支払うという意識はないかもしれません。でも、気持ちの良いサービスをしてくれたスタッフに、お礼の意味を込めてチップを渡すシーンは見られます。日本でのチップとは「対価」ではなく「お礼」としての意味が強いのです。
旅館
旅館の仲居さんにはチップを渡したことがある。そんな方も多いのではないでしょうか?日本では一番身近なチップの実例かもしれませんね。旅館では、部屋ごとに担当の仲居さんがつくことが多く、サービスも身近に感じるはず。
お部屋の案内から食事出し、布団の準備までしてくれる仲居さん。そんな優しいおもてなしに、おもわずチップを渡したくなる方も多いのでしょう。
飲食店
日本の飲食店でもチップは登場します。フォーマルなレストランやカウンターで料理を提供する高級店では、スタッフとお客さんの距離が近く、チップを渡しやすい雰囲気になることも。
一品ごとに丁寧に説明してくれたり、会話をはさんで楽しませてくれたり。心のこもったサービスに、チップでお礼を伝える機会も多いようです。
冠婚葬祭
結婚式や葬儀でもチップを渡すシーンがあります。セレモニー担当者や送迎バスのドライバー、着付けや美容スタッフなどに心づけを渡すのです。当日を切り盛りしてもらうお願いと、感謝の意味が込められます。
冠婚葬祭では、サービスやもてなしを受ける前にお礼を渡すというケースも多いでしょう。日本ならではのチップのかたちかもしれませんね。
その他のシーン
筆者も、今まで経験した職場の中でチップを頂いたことがあります。参考までにご紹介を。
- テーマパークのアトラクションスタッフをしていた際に、お子様への対応に感激された親御様からチップを頂きました。
- カウンターのある寿司屋で、お得意様の送迎をした際にチップを頂いたことも。
- リゾートホテルのルーム担当をしていた頃、お部屋出しの料理提供時にチップを何度も頂きました。
- ウエディングプランナーとして結婚式をお手伝いする際、ご両家の親御様からチップを頂いたことがあります。
- イタリアレストランでホールアルバイトをしているときに、外国人観光者からチップを頂きました。
自分がしたことへのお礼を、チップで頂けたときの感激は今も忘れられません。次のお客様にも笑顔でおもてなしして喜んでもらおう! そんな前向きな気持ちになれたことを覚えています。
チップに想いを込めて
日本では馴染みの浅いチップを渡す習慣。諸外国では、日々の生活に溶け込んでいる素敵な文化です。チップを渡す瞬間には、人と人を結ぶ愛おしいコミュニケーションが生まれるはず。
チップを渡す方の優しい気持ちは、受け取った方の元気へとつながっていきます。人と人をつなぎ、元気にさせてくれるチップ文化。ぜひ日本にも広めてみませんか?
チップを通じて日本を元気にしたい。そんな温かい活動が日本でも始まっています。働く人を応援するTIP PROJECT。ぜひ皆さんもご覧になってみてください。


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